- 編集後記 -

愛のエネルギー家事 めぐるお金と幸せ

この企画をスタートするとき、著者の加茂谷さんと最初に話したのは、「この本を読んだ読者にどうなってほしいか」であった。

そのときのメモは下記の通り。

・怖がらずにいられる。不安がなくなる

・今の幸せのためにお金が使える(将来の不安があるから貯金に躍起になる。貯金をするから今使うべきお金を使えていない。将来の不安が消えたら使えるようになる)

・実際に収入が増えてほしい

・身のまわりにあるものが、好きなものだらけになる

・自分にぴったりの所得を探し、それを叶える

・背筋が伸びて、目が好奇心いっぱい、呼吸は深く、口角は上がり、肩の力は抜け、内臓はあたたかい。手もあたたかい。横隔膜(肋骨)は上がる

このメモをプリントして壁に貼り、何度もじっと見ながら編集作業を進めた。

「この本を読んだ読者にどうなってほしいか」のプリントを壁に貼った。
付箋メモは、打ち合わせ中に重要だと思った加茂谷さんの言葉。

『愛のエネルギー家事』の3作目となるこの本のテーマはお金である。お金についてのたくさんの具体的なアドバイスが載っている。

・どん底のときになけなしのお金で何を買うべきか
・SNSを使って小商いを始めるときの値付けのやり方
・教育費の考え方
・お金の不安を消す方法
・お財布の選び方
・「稼ぎ力を上げる食べ物」について
・天職の見つけ方
・履歴書を書く前にやるべきこと

など、加茂谷さんにしか言えない、オリジナルな行動提案が満載な本になった。

とても実用的な内容だが、根底には1作目から通じる大きなテーマが流れている。それは「愛をめぐらす(循環させる)」ということ。

『愛のエネルギー家事』の「はじめに」に、「家事とはあなたの手を使って、住む人に愛情を伝える行為。〈中略〉あなたの手がすべての始まりになって、その明るいエネルギーが、住む人に、家の中に、家の外にも伝わり、循環していく」と書いてある。
今回の3作目も、表面上のテーマはお金であるが、「お金=気持ち=愛」であり、それをめぐらす大切さがベース音のように響く。加茂谷さんが伝えたいことは5年前から、いやもっとずっと前から、一貫しているんだなあと気づいた。

第1作目の編集後記に、スピリチュアルアレルギーがあると書いた。それは実は今でも変わらない。

でも、スピリチュアル、科学的、観念的、実用的みたいなことを飛び越えて、大きなお鍋に具だくさんで栄養たっぷりのあたたかいスープが煮えているような、そんな本ができあがった。そのお鍋のなかには、本田亮さんのイラストという、おいしさに欠かせない大事な具が入っている。お鍋の味つけ(デザイン)はアルビレオさんがすごーくいい塩梅にまとめてくださった。

ごった煮のおいしいお鍋な本は、加茂谷さんじゃないと作れない本だと改めて思う。本当に超オリジナル!

加茂谷さん、お世話になったスタッフのみなさま、ありがとうございました。

そして、このジャンル分けしづらい「愛のエネルギー家事シリーズ」が、3作目まで出せて、前著2冊がロングセラーになっているという事実に、長く応援してくださる方々の愛を感じずにはいられません。大感謝!!です。

2024年10月11日

編集者・飛田淳子